再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
気を抜けばまた抱きそうでなんとか耐える。

天音と目が合えば、天音の瞳に情欲が混じっているようにも見えたが既にさっきしたばかりだ。

無理はダメだ。
そう言い聞かせギューっと抱きしめた。

愛おしくてこの腕の中でキツくキツく。

「丈慈。いつもギューってしてる時、何を考えてる?」

え?

急に天音がそんな事を聞いてきた。
まさか抱きたいのを耐えてるなんて言ってもいいものだろうか…

「愛おしいと思ってだよ」

嘘じゃない。
めっちゃ本当。

「あの…」

天音がモジモジしている。

「どうした?」

「う、ううん。何でもない」

「天音。言ってみて」

耳元で天音に話しかけると、耳が赤いことに気づいた。
照れてる?
何か恥ずかしい事でもあんのか?

「なんでも、ない」
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