再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する

〜天音side〜

朝になり目が覚める。
丈慈はいつも通り私を後ろから抱きしめたまま寝ている。

毎回こうして丈慈の腕の中で目が覚めるだけで本当に幸せな気持ちになる。

時間を見ようと枕元に置いてある携帯にそっと手を伸ばす。

え？

伸ばした左手には見覚えのないブレスレットが付いていた。

華奢なデザインのそれは、2連の細いチェーンにダイアモンドがところどころについていてとても可愛い。

めっちゃ可愛い。
少し腕を動かすとキラキラと朝日に照らされとても綺麗だ。

丈慈が寝ている間に付けてくれたんだ…。

ジワっと涙が浮かぶ。

私はいつももらってばがりだ。
何でこんなに…

私も何か丈慈が喜ぶ事…
思いつくのは…

昨日も結局自分からは誘えなかったし、お風呂もいつも誘ってくれるけど恥ずかしくて断ってしまった。


その時丈慈がモゾっと動く。

「ん…はよ」

私は慌てて涙を拭いて笑顔をつくる。