再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する


「いいね！　ドレスはまだ見てないの？」

「まだなの！　楽しみすぎる。美空ちゃんよろしくね」

当日のヘアメイクは美空ちゃんがしてくれる。

「任せて！　YUIのドレス着てヘアメイクもバッチリして丈慈の事驚かしてやろうね！」

「うん！　ありがとう」

そして美空ちゃんの店を出てエステサロンまで歩いて移動する。

すれ違う人がチラチラと私を見る。
変だったか？

今日は、ブラックのシアー素材のトップスをブラックのワイドパンツにインしてミニサイズのショルダーバッグを斜めがけしている。

YUIの服だしおかしくはないはずだ。

「あの、すみません。私こういう者です」

急に一人の男性に声をかけられた。
その男性は私に名刺を差し出している。
え？

いつもならこんな事があっても通り過ぎるのに何故かこの時は立ち止まってしまった。

その男性は、黒い髪をオールバックにして顔を出していて意志の強そうなストレートの眉は自然と上を向いていて、くっきりとした二重の目は大きくて顔立ちがハッキリしている。

そして、藍色の着物を着ていた。
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