再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
でも条件のひとつに私をというのは想定していた。
どんな理由かは知らなかったけど。

こんな事もあろうかと私にも策がある。

「そうですか。なら私からも条件があります。私の夫になる気でいるなら、同じ華道家として私より評価をされなければ世に示しが付かないでしょう」

「ふふふ。それもそうですね。それで?」

「こたび華道のコンクールが開催されますよね?」

「ああ。そう言えばそんなものもありましたねぇ」

柊源は興味なさそうに答える。

「そこで私より高評価を受け、優勝することが私からの条件です」

一瞬目を開いた柊源。
それもそうだろう。
この人は素人並の実力しかない。

「はははは! そうですか。わかりました。どうせ私の勝ちですが本当にその条件でよろしいですか?」

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