再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
そしてステージへ移動して柊源と並ぶ。

背筋を伸ばし私は一礼し審査員たちを改めて一人一人見る。

すると1番はじにいるはずのない人が。

え?
和泉の先代?
意識が戻ったの?

そしてその隣には私を優しく見つめる人。

丈慈…
丈慈がいる。

何で審査員の席に?

丈慈の座席のプレートを見る。

嘘…
ここの会場を建設したのが神楽コーポレーションだったようで、今回のゲスト審査員として出席していた。

丈慈と目が合う。
遠くからでもわかる丈慈の優しく愛情溢れる瞳。

丈慈は私を見てゆっくりと頷いた。

私もしっかりとそれを受け止める。

丈慈は私を信じて待っていてくれた。
そしてここに来てくれた。

私はゆっくり目を閉じて集中する。
そして合図と共に目を開き花と向き合った。

"愛"

丈慈、愛してる。

< 219 / 286 >

この作品をシェア

pagetop