再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
「もしもし」
『丈慈くん! 吉報だ! 先代の意識が戻って今日面会してくる!』
これはチャンスだ。
「それは良かった。意識が戻った事はまだ内密にしておいた方がいいかもしれません」
『わ、わかった。先代にも状況を説明してくる』
「それから、コンクールなんですがマスコミを味方に付けてはいかがですか? 例えばLIVE中継を流すとか。リアルタイムでとなると、天音の実力も皆に伝わりますし簡単に不正は出来ないかと」
『ああ。ちょうどエントリーに引退したはずの天音の名前が載った事でこちらにも取材の依頼が来ているんだ』
「なら話しは早いですね」
『あとは先代がどう出るかだな。先代さえ戻れば解決する』
「ええ。それから天音には余計な情報は入れない方がいいでしょう」
『はい。わかってます。ではまた連絡します』