再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
そして二人が会場入りすれば、一気に空気が変わった。

皆が注目している。

柊源は余程自信があるのか堂々としていて余裕そうだ。

そんな中、天音は淑やかに静かに佇み審査員を一人ずつ見ている。
そして天音と目が合った。

ドクンと心臓が大きく跳ね上がり、まるでここに二人きりになったかのように周りの音も何も感じなくなる。

天音。
会いたくてたまらなかった。
俺の愛しい人。

天音と視線が交わっただけで俺はこんなにも喜びを感じられる。

俺は飛び出して行きたくなるのをなんとか抑え、大きく頷いた。

すると天音はフッと微笑み目を閉じる。

集中している。
やはり一流だ。

そして開始の合図と共に天音の手が軽やかに動き出した。
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