再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する


一方隣の柊源はようやく状況を理解したのか、先代が意識を取り戻し審査員としている事に驚いているのか、震える手を必死に動かしているが見ていられない。

こんなに違うのか?

同じ種類の花だよな。
そしてチラチラと天音を見て真似でもしているかのようだ。

情けない。
こんな実力であんな余裕そうに出てきたのか?

こんなの金を積んだところで到底評価できるものではないな。
誰が見てもこの差は歴然だ。

ましてや天音の作品はこれまでの参加者の中でもやはり群を抜いている。

結果は当然の如く、満場一致で天音の優勝だった。

こんなに差がつくものだとは思ってもみなかった。

こんなにも天音が輝いているのを俺は見た事がなかった。

まるで天音自身が花になったんじゃないかと思うほどに。
< 236 / 286 >

この作品をシェア

pagetop