再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
天音をそのまま連れ去るように車に乗せる。

ダメだ。
どうしても冷静になれない。

俺はどうしたらいい?
天音は何が一番幸せなんだ?

「天音、今日は一旦送って行くな」

このまま一緒にいたら俺は間違いなく冷静な判断が出来ない。

「え…? なんで…?」

天音の大きな瞳にまた涙が浮かぶ。
なんで…
泣かせたいわけじゃないのに。

「天音…」

天音の瞳に溜まった涙を指で撫でる。
こんなに愛おしいのに。

「私の事…嫌いになった…?」

違う。そんな訳あるわけないだろ。

「会いたかった。丈慈の所に戻りたい一心で私…」

天音…

「お題…」

「お題?」

天音はコクッと頷いた。

「今日のお題」

確か…

「"愛"だよな?」

「そう。私が何を思って花を生けていたかわかる?」

え?



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