再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
きょとんとする俺に天音は続ける。

「家族、友人、いろんな人が私を愛してくれた事への感謝」

感謝…

「そして何より、私に本当の愛を教えてくれた丈慈を想って生けた。愛しい、幸せ、会いたい、寂しい、全部全部。丈慈を想って…
そしたら、初めて花を生ける事が楽しいって思った」

それって…

「あのお題じゃなかったら、ああはならなかった」

愛おしそうに花を見ていたのは、俺を想って…

「丈慈…あなたを愛してるの。自分からこんな事をして勝手なのはわかってる。でも、でももう少しも離れていたくない」

天音は真っ直ぐに曇りのない瞳で俺を見つめる。

「全ては俺の…ため?」

コクっと頷く天音。

「他に何があるの?」

当然だとでも言うように問う。


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