再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
あまりにも輝きを放つ天音を見て俺はすっかり大事な事を見失ってしまったようだ。

天音にここまで言わせてしまうなんて…

俺は天音の頭の後ろに手を回し引き寄せキスをした。
初めての時のように高鳴る鼓動。

もしかすると俺の唇は震えているかもしれない。
ひとつずつ、ついばむように何度も何度も。

そして目と目が合うとどちらからともなく深くなる口付け。

車内に互いのキスの音だけが響く。
ずっとこうしたかった。

ずっと、天音を側で感じたかった。

「俺んちに帰ろう」

まるであの時の顔合わせの時のようなデジャヴだ。
あの時も天音は着物を着ていた。

天音はコクっと頬を赤く染めたまま頷いた。

「緊張してる?」

「…してる」

いつになっても初々しい。
愛おしくてどうにかなりそうだ。

そして迷わずアクセルを踏みこんで、ものすごい勢いで帰ったのは言うまでもない。
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