再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
丈慈は私を振り向かせるとそのまま壁に背中を当てたまま私の両脚を持ち上げ抱き上げた。

えっ?

咄嗟に丈慈にしがみつく。

「そのまましがみついてろよ」

するとまたグッと入ってきて下から突き上げられるように動き出した。

「はぁ…んっ…」

向かい合い互いの顔がぶつかりそうなくらい壁に背中を押し付けられる。
そしてまた下唇を吸われ丈慈の熱い舌が入ってくる。

「あっ…またっ…」

「クッ」

ただひたすらに打ち付けられる律動にわけもわからなくなっていれば、丈慈はシャワーを止めドアを開けると身体も拭かずに私を抱き抱えたまま歩き出した。

「まっ…やっ…」

歩く振動で…

「気持ちいい?」

ピタっと立ち止まってイタズラに成功したみたいな顔で見上げる丈慈。

「もうっ! んっ…」

またその場で動きだす丈慈に身体は正直で声が出てきてしまう。

そして広いベッドにドサッと二人で倒れ込むように押し倒されたかと思えば一気に丈慈が本腰を入れてきた。

「天音…愛おしくてたまらない。一生離さない」

丈慈の愛に溺れそう。

それからはもう訳もわからないほど激しく抱き合い、いよいよ気を失う頃窓の外はすっかり明るくなっていた。

「愛してる。天音」

その言葉を最後に私は意識を手放した。
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