再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
御曹司のサプライズ
「ええー！？美空ちゃん彼氏できたの⁈」

私は丈慈から話を聞いて大声を出す。
いらないとか言ってたよね確か。

「ああ。めちゃくちゃ良い男だった」

今日は、翠ちゃんと美空ちゃんが買い物に行くというので丈慈は二人の送り迎えを引き受けた。
なんだかんだ面倒見が良くて、優しい。
家族を大事にする姿を見るとなんだか誇らしくなる。

私もちょうど今日はお婆様に呼ばれて久しぶりに実家で過ごす事になっていたし。

お婆様とは今ではわりと普通に話せるようになって、なんなら作法を気にせず2人で花を生けたりするのがわりと楽しかったりする。

「美空ちゃん、前に彼氏はいらないみたいな事言ってたよ？」

「ああ。あいつもなかなか拗らせてっからな。でも今回の彼氏はありのままの美空を好いてくれてるみたいで安心した」

ありのまま…。
あのジャージ姿を思い出して笑いそうになる。
美空ちゃんは、美容師をしているがひとたびオフモードに入ると別人みたいに手を抜く。
私も人の事言えないけどね。
< 266 / 286 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop