再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
珍しい。
褒めたよ。
そりゃ私の親友だもの。
いい子に決まってる。

春香のおかげで、今の私たちがいるようなもんだ。

「結婚式の時も、実はお泊まりしたらしいよ」

土砂降りになったあと、春香は大河くんに攫われたらしい。

「そうなのか? 大河、自分の話ししないからなぁ。でもアイツ、あの子には本気っぽいけどな」

「私も春香と大河くんが一緒になってくれたら嬉しいんだけど」

「そうだな。あの子拗らせてるって…」

「これ以上は私の口からは言えない。でも、春香も大河くんの事ちゃんと考えてるんだとは思うよ」

「そうか。美空も大河も兄妹揃って忙しそうだな」

「次は翠ちゃんかな?」

「翠? アイツは無理だろ。お袋に似すぎだ。あんなお転婆、誰が操作すんだ?」

「ははは! 美空ちゃんの彼氏も相当な感じ?」

「間違い無いと思う。翠もだけど、美空もだいぶ強めだからな。俺今日、美空にもめっちゃ怒られたもん」

「え? 何したの?」

「いや、ちょっとだけ彼氏に挑発した。美空に本気かどうか確かめたくて。そしたら美空にぶん殴られたよ、ははは!」
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