再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
私は166センチ。
春香は165センチ。

それでも2人して10センチ程のピンヒールを履けばなかなか大きな女二人組にはなる。

人の目線も自然とこちらに集まるが私達はあまり気にしない。

人前に立つ仕事をしてるし、春香もショップ店員なので見られる事に抵抗はない。

二人で気にせずさっそく赤ワインを口にした。

「辛いね」

「だね。一発目にこれは酔いそう」

春香も同じだったようだ。
でも私達は相当お酒は強い方なので平気だ。

そして程よく心地が良くなってきた頃、会場の入り口がザワついた。

そこにはモデルのような整った容姿の男性が二人、パーティー用のスーツを身に纏い会場入りしたところだった。

「モデルさんかな?」

春香がそっと耳打ちする。

「あのスーツのデザインYUIのっぽいね」

「本当だ! でも見た事ないかも」

言われてみればそうかもしれない。

「あんなスーツ着こなしちゃう人いるんだね。双子かな?」

一人は黒髪で、もう一人は色素の薄めの髪色だが、体型も顔もそっくりだ。


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