再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
よく見る。

ん?

どこかで見た事あるような…
モデルさんだからか?

記憶を辿る。

「あ!」

思わず大きめな声をあげてしまった。
口を慌てて両手で押さえた。
会場はガヤガヤとしてるので特に目立たなかったのがラッキーだ。

「どした⁈」

黒髪の男性、あの時の人だ。
一年程前のパリのイベントの時の。
パーティー使用で雰囲気は違えど顔は間違いない。

ものすごいイケメンだったから覚えている。

サイドの髪は短く七三で分けられていて、上に持ち上げられそのまま流れるような前髪。

ストレートの眉は自然に整えてあって、意志の強そうな漆黒の瞳。
鼻はツンと高く唇は綺麗な形。

間違いない。
あの時の人だ。

実は顔もろくに見ずに声をかけたはいいが、振り返った彼があまりに美形であの時内心ドキドキしてしまった。
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