再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する


「丈慈。お礼がしたいって言ってたよね」

ん?

「ああ。俺にできる事なら何でも」

それは本当だ。




"今夜、抱いて欲しい"

天音はスペイン語で下を向きながらボソっと言った。

は?
俺は耳がおかしくなったのか?

抱いて欲しいって言ったか?

「天音?」

すると天音は顔を上げてまるで猫みたいなその大きな瞳を揺らし俺を見上げ真っ直ぐに見つめる。
むしろ睨んでるくらい鋭く。


本気なんだな?
ドクドクと心臓が脈打つ。


"後悔しないか?"


天音はコクっと頷いた。
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