再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
彼がとった部屋はスイートルームだった。

パリであった時のビジネススーツもだったけど、今日だって完璧なオーダースーツをビシッと着ている。

左腕からチラッと見え隠れしている腕時計は高級ブランドの物だ。
それをけして嫌味なくつけている。

身なりも見事だけど立ち振る舞いも普通ではない気がする。

こんな部屋までサラッととって。
一体何者なんだろう?

そんな事を思っていれば、いつの間にかジャケットを脱がされ程よい硬さのベッドに縫い付けられていた。

「天音。綺麗だ」

雰囲気作りの為だとしても、彼に言われると自然と嬉しいと思った。

「丈慈も。綺麗」

そう言って丈慈の頬に手をかざした。
綺麗なのは本当だ。

男性なのに、毛穴なんて見えないくらい綺麗な肌にそれぞれのパーツがバランス良く配置されている。
男性らしくホリは深いのに、濃すぎるわけでもなくただただ美形そのものだ。
まるで作り物のような。

どうやったらこんな顔に生まれてくるのだろう。
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