再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
夜明け
〜丈慈side〜

今朝、翠の電話で目が覚めた。
隣を見れば俺の腕の中で天音がスヤスヤと丸まって眠っている。
ははは。猫みたいだな本当に。

天音の肩にキスをひとつ落としてシーツを掛けてベッドから下りて寝室から出ると、電話に出た。

「はい」

『丈慈! 遅い! メール見た?』

「いや。今起きたし」

『会議! 急に会議入ったから! 大河も電話出ないんだけど、一緒?』

大河も出ないって。
ククククッ

「いや、一緒じゃない。俺も連絡してみるわ」

『それじゃよろしくね? 早く準備してよ?』

そう言ってブツっと切られた。
相変わらず声でけぇな。
スピーカー並だぞ。

そして大河に電話をする。

『…んだよ』

ははは。機嫌わっる。

「大河。会議だと。翠からメール行ってるはずだ。んじゃな」

『は?』

とか聞こえたが切った。


< 57 / 286 >

この作品をシェア

pagetop