再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
「お前も?」

今度は大河がニヤっと聞いてくる。

「いいから。行くぞ」

二人揃って会議室に入る。
ギリギリ間に合った。

「……以上だ。解散」

社長である親父の掛け声で会議は終了した。

大規模な新しいプロジェクトが始まるらしい。
忙しくなるな。

天音は今頃起きたか?
腕時計を見ればちょうど昼の十二時をさすところだった。

そろそろ起きるよな?

チラッと携帯を見るも天音からの連絡はない。

嫌な予感がする。

「大河。お前、昨日の子の連絡先聞いたか?」

「あ…ヤベ」

馬鹿だ。
俺も人のこと言えないけど。

二人してガクッとわかりやすく肩を落とす。

「なぁ」

「うるせぇ」

ため息しか出ない。

これじゃこっちから連絡取れない。
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