再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する



みるみる顔を赤くする天音。
かわいい本当に。
まさか俺がフランス語を聞き取れるようになってるなんて思ってなかったんだろう。


"あなたと会ってから心臓がずっと速いの。思い出した時も。どうしてかわかる?"

これは天音が俺にフランス語で聞いた言葉だ。
天音は大きな目をさらに大きくする。

"わかるよ。俺を好きだからだ"

俺はあの時答えられなかった答えを教える。

"そうだろ?"

天音はついに観念したようにクスっと笑って頷いた。


見つめ合い、お互いどちらからともなく顔を近づけキスをした。

ゆっくりと。

そして俺は準備していた婚約指輪を取り出し天音の手をそっととると、薬指にはめた。


「綺麗…」

「俺のって印」

「丈慈の…」

「ああ。俺の」

「嬉しい」

「良かった」

「丈慈、なんでこうなったか知りたい」

「だよな」

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