再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
彼女は真剣そのものだ。

「天音はあなたとの思い出を胸に、自分の人生を投げ出そうとしてるの! 無理やり自分の気持ちを抑えて」

彼女はたたみかける。

「天音は間違いなくあなたを愛してる。天音を救えるのは神楽さん、あなたしかいないの!」

「天音は、私にも心の中は話さなかったわ。でも全身であなたを好きと言っていた。天音は素直じゃないし、我慢するのが身に染みてしまってるから」


まさかそんな事情があったとは。
もうすぐ天音は誕生日を迎えるらしい。
急がないと。


「話してくれてありがとう。あとは俺がなんとかする」

そう言って足早にその場を離れた。

すぐに親父に電話をする。

「話がある。今家か?」

「ああ」

「すぐ行く」
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