再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する

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俺は振り返りながら天音に経緯を話した。

「天音の婆さん、ちゃんと天音の事考えてたぞ」

「そんな…」

青天の霹靂だとも言いたそうなくらい驚いた顔を見せる天音。

「私、ずっと嫌われてると思って…」

「違ったみたいだな」

「知らなかった…」

長年そう思ってきたんだからすぐには難しいだろうが、今後、菊枝さんといつか仲良くできる日が来るといいな。
そう思った。

「俺反対されたとしても連れ去る気で話ししに行ったんだけどな」

「丈慈…」

「そりゃな、初恋だしな。俺の親も天音の事楽しみにしてた。親父は今日会ったけど、お袋なんか特に」

「初恋⁈」

「ああ。心奪われたのは天音だけだ」

「私も。私も初めて好きになったよ」

そう言って恥ずかしそうに話す天音が可愛すぎて今すぐ襲ってしまいそうになりグッと堪える。

「それは嬉しいな。今度お袋も紹介する。たぶん引くと思う」

「そんなに？」

「ああ。あと妹もヤバい」

「ふふふ、楽しみ」

天音はそう言って嬉しそうに微笑んだ。