再会した御曹司は純情な彼女を溺愛する
お婆様が用意した私の住むマンションもそれはすごい豪華だと思っていたけど、丈慈の方のマンションは更に凄かった。

もちろん入った事なんてなかったけど、まさかこんな風になってるなんて。

とんでもない広さのエントランスをくぐり、エレベーターに乗り込む。
丈慈が押したボタンは最上階だった。

高性能のエレベーターは物凄いスピードで滑らかに上昇していく。

空が近い。

ちょうど夕焼けでビルの隙間に今日の仕事を終えて陽が落ちるところだ。

「綺麗…」

「部屋からだともっと綺麗だぞ」

いつの間に到着したのか、エレベーターのドアを開けて丈慈が待ってくれていた。

トトトトと歩く。
今日は着物を着ているから大股で歩けない。
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