ホスト様の隣は私
『來斗、やべぇことになった』

「え…」


なんだか、慌てた様子のオーナー。

何か進展があったんだろう。


そして、美桜の身に何かあったんだってすぐにわかった。


『美桜ちゃんを人質にして、店にひきこもった』

は?どういうこと??


「オーナー、それって」

『美桜ちゃんが危ないってことだ。今すぐ店まで来い』


そう言ってオーナーは電話を切った。

俺もすぐに店に向かう。


どうしてこうなっちまうんだ。

あのとき、ココアを買いに行かなければこんなことにはならなかったはずだ。


俺のせい、だよな…

守るとか言っておいて、何やってんだよ俺は。


店に向かってる道中、ずっとこんなことを考えていた。

自分に腹が立ち、そして秀次にも腹が立つ。

というか、殺してやりたくなるくらいに。
< 106 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop