ホスト様の隣は私
俺はそこに美桜がいることを確信した。

多分アイツも。


危ないとわかっていても、足は止まらない。

急いでその部屋へ向かう。


「美桜っ!!!!」

「………らい、と」


弱々しく、ボロボロになってる美桜。

アイツの仕業だとすぐわかる。


「來さん、来たんすね」

「当たり前だ。美桜を離せ」

「無理っすね。元々はコイツから始まったんすよ?俺がこの店にいれなくなった」


いや、お前が悪い。

美桜は何も悪くないだろーが。


「美桜は悪くねぇだろ」

「そうっすか?だって、來さん、オーナーと話してましたよね。

俺が昔DVしてたって。

聞いたんすよ」


あのとき聞かれてたのか。

俺もオーナーも油断していた。
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