ホスト様の隣は私
「美桜、泣くな」

「だって…」


まぁ、泣くか普通に。

俺は優しく美桜を抱きしめる。


弱々しくて細い体を優しく。


「それから、女将さんを刺したのはやっぱりアイツだった。

美桜を刺そうと思って行ったら、美桜はいなかった。

女将さんに感ずかれ、警察を呼ばれそうになって刺したらしい」

なんとも身勝手な理由だった。


「そんな…私のせいで叔母さんまで…」


誰も美桜を責めてない、せいだと思ってない。

俺はそれを伝えたあと、女将さんから預かっていた伝言を伝えた。


わかれよ

お前は人のご機嫌をとって顔色伺って、気を使って

苦労してきただろうが

そんなことする必要なんてねぇんだよ。
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