ホスト様の隣は私

美桜side

「いい加減泣きやみなさい、美桜」


叔母さんに言われたけど、だってぇぇぇぇ。


「あんたはいつもそう。私に気を使ってる。今回のことも、自分をせめてるんでしょう?」


叔母さん、気づいてたんだ…

だって、叔母さんに嫌われたら私はもう行くとこがなくなってしまう。



「あんたは、バカよねぇ。今回のことは美桜のせいじゃないし、普段から気を使わなくたって私は美桜のこと好きなんだよ」

「叔母さん…」

「おばあちゃんだって、美桜のこと好きなのにアンタは逃げてきたわよね。

でも、それは貴方の気持ちわかる。

だけどね、美桜。

これだけは忘れないで。

私はどんなことがあっても、美桜の味方だからね」

「うぅ…ありがとぉ…」

「泣き虫なんだから、もう」


と言って、叔母さんは優しく笑っていた。

私、ちゃんと好きでいてくれる家族がいたんだ。


おばあちゃんも、ちゃんと私のこと好きでいてくれたんだ。
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