ホスト様の隣は私

來斗side

俺たちは会計を済まして、美桜の家まで送ろうとした。

だけど、なぜか美桜まで女将さんの隣で俺を見送ろうとしている。


「帰らんのか?」

「あ、言い忘れてた!私、この家に住んでるの」


……はぁ?

じゃあ、俺…送るつもりではいたが、美桜の実家に飯食いに来てたってことか。


ん?でも、ここ叔母さんのお店と言ってたけど…


「そうか」

まぁ、家庭事情を聞くほどの仲でもない。

あまり触れないでおこう。


「お店に食べに来てくれてありがとう、そして送って貰ってありがとう。でも…」

「でも?」


何かに言いたげな美桜。

きっと、女将さんいるから言い出せないんだろうな。


「ふっ。なんも言わんくていい。なんかあったら連絡して。

女将さん、ご馳走様でした。また来ます」

「えぇ、お待ちしてますね。美桜がお世話になりました」


俺は会釈をして車に乗り込んだ。

そのままゆっくりと車を出して、家へと向かった。
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