ホスト様の隣は私
「嫌か?」

「嫌じゃないけど…私なんかを、なんで誘うの?」

「私なんかってやめれよ。俺は、美桜と少しでも一緒にいたいから誘ってんだけど」


なんて、勘違いしそうなことを言う來斗さん。

ホストだから口も上手いよね。


「からかわないでよね〜」

「は?」

「でも、ありがとう。せっかくだから参加させてもらう」


意味わからなそうな來斗さんを見ながら、私の心の中は緊張していた。

嬉しくて。


「じゃあ、これ食ったら支度してこい。待ってるから」

「うん、ありがとう!」


それからは、他愛もない会話をしながらご飯を食べた。


叔母さんに、出かけてくることを伝えて來斗さんとお店を出た。


來斗さんは、相変わらず私をエスコートしてくれてドキドキさせられっぱなしなのは言うまでもない。

ほんと、女慣れしてるんだろうなーって思うと

なぜか胸が傷んだのは気付かないフリをした。
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