ホスト様の隣は私

來斗side

なんで、よりにもよってコイツが来るんだ。

しかも美桜のこと気づいてなかった。


美桜のこと気づかせるために俺が言うと、次は質問攻めしてるし。

コイツ、相当やべぇかも。


それよりも、今はもっとやべぇ奴が隣にいる。

見なくてもわかるくらい、苛立ったオーラ全開の美桜。


俺でも少し怖いと思ってしまう。


「美桜、落ち着こう」


今もまだ震えてる美桜なのに、止めないとヤバそうな美桜。

俺で止めれるんか?


「來斗さん…ごめん、むり。ここにいたくない」

「わかってる。帰るぞ」

「でも、呼ばれてるでしょ?」


あー…そうだった。

くそ!


「じゃあ、先に俺ん家帰ってて」

「わかった…」

「大丈夫か?一人で」


あのマンションも、美桜は嫌なはず。

だけど今は…


「うん、大丈夫」


そう言う美桜は無理してるとわかってる。


「ごめん、すぐ俺も帰るから」

そう言って鍵を美桜に渡して、俺はオーナーのところへ向かった。
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