ホスト様の隣は私
「今思えば、ほんとにそうなんだけど

あのときは、好きが勝っちゃって…

でも、それをキッカケに秀次は気に食わないことがあれば私を殴った

そして、殴り終えたら泣きながら謝ってくる。

これが何回も繰り返されて、私も後半の方は別れたくて仕方なかった…」


「うん」


「でも、別れを切り出したらまた殴られる…って怖くなって別れ話ができなくて

いつも秀次の顔色を伺ってた。

そんなある日、秀次から好きな人できたから別れてと別れ話をしてきたの。

私は、嬉しかった。

やっと、秀次から解放されるって。

お前は一人でも大丈夫だけど、彼女は俺が守ってやらないとって言って別れた。

それからは普通に秀次と関わることはなくなった。

でも今日、私のこと気づいた秀次の目が…あのときと同じ目をしてた…」


私を見たあの目は、私を殴ってきたときの目だった。
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