ホスト様の隣は私
家に帰ると、電気はついていたが静かだった。

リビングに入ると、ソファーで携帯を握りしめたまま眠ってる美桜。


ネット見て寝落ちしたんだろう。

気持ちよさそうに眠る美桜を見ると、辛くなる。


俺、守るって言っておいて何もできてねぇ。


「美桜、ごめんな」

聞こえもしない美桜に俺は謝る。


「……ん……ら、いと?」


寝てたはずの美桜が、俺を眠そうな目で見てた。


「わりぃ、起こしちゃったか?」

「ううん、大丈夫。それより、早くない?また何かあった?」


心配そうにする美桜を抱きしめ、俺はさっきオーナーと話したことを全て話した。

隠したって仕方ねぇし。


美桜は黙って聞いてくれる。

いつも俺の話しを黙って聞いてくれてるんだよな。
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