ホスト様の隣は私
俺が一通り話し終えると、美桜は俺から離れて

「大丈夫だよ、私は!」

と、微笑んでいた。


少し強くなったように見える。

きっと今なら、俺のほうが弱く見られるだろうな。


「美桜は強いな」

「そう?だって、來斗がいてくれるから」


なんて、可愛いことを言い出すから

俺は我慢するのに精一杯だった。


「はぁ…あんまりそーゆーこと簡単に言うな」

「え?どういうこと?」

「わからないならいい。俺にしか見せるなよ」

「……?よくわからないけど…」


だろうな。

俺も、何を言ってんだって思うよ。


「それより、お腹すかない?」

「あー、少し」


言われてみたら減ってるかもな。


最近は美桜がご飯を作ってくれる。

材料は俺が買いに行くか、一緒に買い出しに行くか。


美桜一人では、でかけさせたくない。

いつ秀次が美桜に接近するかわからないから。
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