ホスト様の隣は私
「店、どうするんですか?」

『しばらくは、休業かもな』

「やっぱりそうですか」

『多分、スタッフも相当辞めてくだろう』


犯罪者がいた店に、わざわざ働いてたいって物好きも少ないだろうしな。

となると、店は相当やべぇ。


「今はどうなんですか?」

『あぁ、報道陣が店前にウジャウジャいてスタッフに話す暇もない』


予想通り。

店名を公開されたらそうなるとは思ってた。


『明日にでも、スタッフには事情を話すよ。辞めたければ辞めて大丈夫だともな』

「え…」


まさか、オーナーがそんなこと言うとは思ってなかった。


『秀次をクビにすると決まったときには覚悟はしていた。遅かれ早かれこうなってたことだ。

仕方ない』


仕方ないなんて、思ってないくせに。
< 85 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop