ホスト様の隣は私
「オーナー、俺はオーナーについていきますから」


俺は、なぜかオーナーに伝えたかった。

どこか諦めモードのオーナーだから。


『ふっ。言ってくれるな。でも、ありがとな。お前だけでもいてくれれば、この店はまだ大丈夫そうだな』


いや、さすがの俺でもそれはキツいんだけど…


「冗談はよしてください。

他のスタッフだって、オーナーについていきますよ」


オーナーは、みんなから好かれている。

人柄がいいからな。


酒癖は悪いけど…


『ありがとな。

美桜ちゃんはどうだ?』

「テレビ見たあと震えてましたけど、今は少し落ち着いたみたいです」


俺はふと美桜を見ると、不思議そうにこちらを見てる。

自分のこと話してると思ってなかったんだろうな。
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