ホスト様の隣は私
「美桜、どこに行ってた!」

「え?お風呂だけど…」


なんだ、風呂か。


よく見たら、旅館の着物を着てた。

うん、可愛い。


「なんだ、よかった」

「へ?」

「いや…アイツがお前攫ってったかと思った」

「あ、ごめん…やっぱり、來斗が戻ってきてから行くべきだったね」


と、しょんぼりする美桜。

それも可愛いと思ってしまうんだから、俺は相当重症だな。


「いや、気にすんな。ほら」

「ココアだ〜!」


嬉しそうな美桜を見て、単純な奴と笑ってしまった。


「もう!なんで笑うの!」

って言いながらも幸せそうにココアを飲んでいる。


「いや、単純だなーって」

「すいませんねー、単純で!」

「いいじゃん、可愛い」

「か、か、可愛い?」


照れてるのか、みるみると顔を赤くしてる。

純粋すぎんだろ。
< 92 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop