一夜限りの結婚式~君と愛し合えた日々は、本当に幸せでした。
私達は今日、ちょっと高級な、とあるホテルのスイートルームに宿泊している。ここは柊くんと初めて旅行をした時にも泊まった部屋。旅行は好きであちこち一緒に泊まったりしていたけれど、高い金額の場所に訪れることは、その時以来なかった。ここに来たのは二回目。
「柊くんと初めて来た時のこと、思い出すなぁ。懐かしいね」
「うん、懐かしい」
食事を終え、まったりとそれぞれスマホをいじったりして、いつもと変わらない雰囲気で過ごしながら話をする私達。何となく外の景色が見たくなって、カーテンを開けると彼も近くに来た。ふたりでとても大きな窓から街を見下ろす。壮大なイルミネーションと薄く積もった雪、そして街中を行き交う人々で溢れている。
初めてここに泊まったのは高校を卒業して少し経った頃。私は短大に行き、彼は働いた。そして彼が貯めたお金でこのホテルに泊まった。その時は、スイートルームという名の部屋が特別に感じられて。部屋の中や、窓から見えるこの風景も……本当に全てが輝き特別にみえて、ふたりではしゃいでいた。
今はどうだろう。
あの時の輝きなんて、少しも感じない。あんな鮮やかに見えていた風景も今はくすんでいるような、モノクロのような。
でもなんか、このまま何もせずに時間が過ぎていくのが勿体ない。
「柊くんと初めて来た時のこと、思い出すなぁ。懐かしいね」
「うん、懐かしい」
食事を終え、まったりとそれぞれスマホをいじったりして、いつもと変わらない雰囲気で過ごしながら話をする私達。何となく外の景色が見たくなって、カーテンを開けると彼も近くに来た。ふたりでとても大きな窓から街を見下ろす。壮大なイルミネーションと薄く積もった雪、そして街中を行き交う人々で溢れている。
初めてここに泊まったのは高校を卒業して少し経った頃。私は短大に行き、彼は働いた。そして彼が貯めたお金でこのホテルに泊まった。その時は、スイートルームという名の部屋が特別に感じられて。部屋の中や、窓から見えるこの風景も……本当に全てが輝き特別にみえて、ふたりではしゃいでいた。
今はどうだろう。
あの時の輝きなんて、少しも感じない。あんな鮮やかに見えていた風景も今はくすんでいるような、モノクロのような。
でもなんか、このまま何もせずに時間が過ぎていくのが勿体ない。