私の恋がはじまった日
4、サッカー部
始業式のあと、春休みの宿題を提出して、今日の授業は終わり。
そのあとはお弁当を食べて、部活動の時間だ。
ジャージに着替えて、私は校庭に向かった。
「こんにちはー」
すでにユニフォームを着た先輩たちにあいさつをしながら、備品の準備をする。
私が所属している部活動はサッカー部!
私はサッカー部でマネージャーを担当してるんだ。
マネージャーの仕事はざっくり言うと、選手のサポートや備品管理、試合のスコアをつけたり、部長やコーチのサポート。
サッカーに詳しくない私がサッカー部に入ったのは、熱心に勧誘してくれた先輩がいたからなんだ。
「佐藤さん」
「あ、菅原先輩!お疲れ様です!」
それがこの菅原 祐輔先輩。三年生の先輩で、サッカー部部長。
とっても穏やかで優しくて、サッカーが大好きな先輩なの。
去年所属する部活動に悩んでいた私は、いろんな部活を見学してみて、最後に訪れたのがこのサッカー部だった。
正直サッカーのことはテレビで見るくらいの知識しかなかったんだけど、部活見学で菅原先輩が私にサッカーの魅力を教えてくれたんだ。
サッカーって面白い競技なのかも、って興味を持ったし、マネージャーがいなくて困ってるっていう話も相まって、少しでも力になれたらなと思って入部を決めたの。
結局マネージャーは私の他に二人入部してくれて、今はうまくサポートが回っているよ。
「佐藤さん、お疲れ様。今日の練習メニューは決まってる?」
「はい!コーチから聞いてます!ちなみにコーチは職員会議で少し遅れるそうです」
「そうか、ありがとう。じゃあ部活はじめようか」
「はい!」
菅原先輩は爽やかに微笑むと、てきぱきと指示を出した。