私の恋がはじまった日

6、白熱!バスケットボール


 今日の体育の授業はバスケットボール!


 体育館を半分に分けて、男女それぞれで試合を行う。


 試合のないチームは練習したり、試合の応援をしたりして過ごしてる。


「みおちん!試合始まるよ!」


 私と桜ちゃん、そして雪乃ちゃんは、男子の試合を見学していた。


「ほら!みおちんの幼なじみの三浦くんも出るよ!」


「う、うん」


 椿は気合十分と言ったようにビブスを着用している。


「お、三浦くんの相手チームに藤宮くんいるじゃん!イケメンの運動神経、お手並み拝見だねっ!」


 桜ちゃんはわくわくしながら、雪乃ちゃんは興味がないのか、相変わらずクールな眼差しでコートを見ていた。


 ピピーっとホイッスルが鳴って、試合が始まった。


 最初にボールを取ったのは椿。


 さっそうとコートを駆けて、簡単にゴールを決めてしまう。


 キャーという女子の歓声が聞こえた。


 私も「おおー」と手をぱちぱちとたたく。


 椿って本当に運動神経いいなぁ。陸上部に入っているだけあって走るのも早いし、どんなスポーツでも得意そう。


「三浦って、けっこう女子から人気あるよね」


「え?そうなの?」


 雪乃ちゃんの言葉に私は驚いた。


「明るいし、運動できるし、友達も多いじゃん」


「たしかに…」


 椿は持ち前の明るさで、男女共に友達が多い。


 私と幼なじみでなくても、きっと椿と友達になっていたと思うもん。


「ま、あたしはもうちょっと落ち着いた男子の方がいいけど」


 付け足されたコメントに、雪乃ちゃんらしいなと笑みがこぼれた。

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