私の恋がはじまった日

 え?今なにをされたの?手にキスされた???


 混乱する頭に、「ご飯できたわよー!」と階段の下からお母さんの声が聞こえた。


「おっ!ご飯できたって!美音、行くぞ」


「え?あ、うん…??」


 あっという間にいつも通りの椿に戻って、彼はさっさと階段を降りて行ってしまう。


 あれ?夢???


 いや夢なんかじゃない。たしかに指に感触が残っている。


 藤宮くんのことでさえ混乱しているのに、椿まで…。


 二人とも、どうしちゃったの…!?

< 37 / 92 >

この作品をシェア

pagetop