私の恋がはじまった日
「佐藤さん、」
「あ、はいっ」
「少しは元気出たかな?」
「すっごく元気です!」
ねこちゃんにも癒されて、おいしいご飯と、優しい人に囲まれて。
今日は久しぶりにのんびりしてるー、ってかんじ!
「よかった」
菅原先輩はうれしそうに笑った。
「今日は本当にありがとうございましたっ!すっごく楽しかったです!」
「こちらこそ。姉もオープン前のいい練習になったと思うよ」
ご飯のあとはたくさんねこちゃんたちと遊んで、すっかり日がかたむいてしまった。
「それじゃあ、先輩、また部活で」
「うん、また部活で」
私はくるりと菅原先輩に背を向けて歩き出そうとする。
すると、「佐藤さん」、と呼び止められた。
「はい」
菅原先輩のほうに向き直ると、先輩は私の頭を優しくなでた。
「へっ?」