私の恋がはじまった日
『次は、障害物競争です。参加の生徒は、東入場門へ集まってください』
放送が入って、私はさっと立ち上がった。
「私が出る競技だ!」
「みおちんがんばれー!」
「美音、ファイト!」
「ありがとう!」
桜ちゃんと雪乃ちゃんの応援を背中に受けて、私は気合を入れながらハチマキを結び直した。
ちらっと藤宮くんの方を見ると、「まぁがんばれ」とめんどうそうに応援してくれた。
リレーから帰ってくる椿とすれ違って、「美音、がんばれよ」とこぶしをあげるので、私はそこに自分のこぶしをこつんとあてた。
「がんばるっ!」
先程のリレーでも椿は一位を取っていて、高得点をゲットしていた。
桜ちゃんも雪乃ちゃんも、藤宮くんだって競技に全力でがんばっていた。
応援してくれたみんなに負けないように私もがんばるんだ!