私の恋がはじまった日
「で、佐藤は、」
「ん?」
「まだ俺のこと好き?」
「へっ!?」
藤宮くんの突拍子もない言葉に、私の顔はきっと真っ赤になってる。
「な、なな、なんでそんなこと…!?」
「あのとき佐藤が言ったんだろ?『きみのこと大好き』って」
い、言っちゃったかも…!そんな恥ずかしいことを…!
藤宮くんは私にぐいっと顔を寄せてくる。
「俺のこと好きなの?好きじゃないの?」
「そ、それは…」
そんな急に聞かれたって、わからないよ…!
「俺は佐藤のこと好きだけど?」
「ええっ!?」
藤宮くんの爆弾発言に、またも身体が熱くなった。
「な、なに言って…」
「再会したお前と接してるうち、やっぱりお前のこと好きだなって思ったよ。相変わらず人に頼るのが下手で、なんでも一人でがんばろうとするところは、本当変わってないな」
ふ、藤宮くんが私のことを好き??
そんなこと急に言われても、なんて答えたらいいの…?
「ま、今すぐにどうこうするってわけでもないけど…」
藤宮くんの言葉にほっと一息ついていると、藤宮くんは私のあごをくいっと上に向かせて、私と視線を合わせた。
「そんなに気長に待てないから」
そう言って私の頬にキスをした。