私の恋がはじまった日
17、にぎやかな毎日
「みおちん!よかったね!」
「うん!ありがとう!」
協力してくれた桜ちゃん雪乃ちゃんに、私は昨日あったことを説明した。
藤宮くんの引っ越しは学区内であること、転校はしないこと。
そして、想いを伝え合ったこと。
二人は自分のことみたいに喜んでくれた。
そこにちょうど藤宮くんが登校してきた。
「おはよ」
「お、お、おはようっ!」
私のあいさつにふっと笑う藤宮くん。
その藤宮くんの表情が、なんだか優しくて、昨日のことは夢じゃなかったんだって思った。
そこににぎやかな椿の声が聞こえてきた。
「朝からなんなんすか!用だったら俺が聞くし!」
「あ、佐藤さん」
椿と菅原先輩だった。
「おはよう、椿。菅原先輩も、おはようございます」
二人が私の目の前までやってくる。
「美音、先輩がなんか話があるって…」
「部活のことでね」
「俺が伝言するって言ったのに、この先輩全然聞かねーんだけど!」
「佐藤さんと直接話したいから」
「美音に話すときは俺を通してくださいっ!」
「三浦くんは佐藤さんのマネージャーかなにかなの?」
椿と菅原先輩の様子を、呆れたように見つめる桜ちゃんと雪乃ちゃん。
「相変わらずにぎやかだねえ、みおちんの周りは」
「美音も大変だね」
「あはは…」