あなたくれない
第四章 恨み
第一話 最期
引っかかることが、また出来てしまった。
米子さんが、黛 夕子の最期について聞いてきた時。
私は調べてわかっていたことを話した。
……大橋 寛一と村人達に家に火をつけられたって。
でも。
それを聞いた米子さんは、
『……うーん、まぁ、いいけど』
と、なぜか渋い顔をした。
どうしてなんだろう?
火をつけられて、焼死したんじゃないの?
だって、黛 圭一の本にも書いてあったはず。
【黛 夕子、のちに焼死】
そう、ハッキリと書いてあった。
だから火が苦手で。
明かりも弱点なんでしょう?
(でもそれだと、米子さんと黛 圭一が黛 夕子の子孫ではないことになる)
その夜、私は米子さんとの会話を、駿翔くんに電話で話してみた。
駿翔くんは少し考えて、
『オレちょっと考えたんだけどさ、黛 夕子の直系の子孫じゃない可能性だってあるわけだよな?』
と、話した。
「どういうこと?」