デスゲームアイドル　デスゲーム学園からの大脱出
「おいっ、みんな、今日の給食はコンビニの期限切れ弁当だぞ」

シリアスなことを考えているときに突然クラスの誰かが大声をあげる。

私が重たい自分の頭をねじって見ると、マスクをつけたふたりの黒服がワゴンでお弁当の入ったコンテナを運んできた。

黒服がコンテナをテーブルの上に置くと、クラスのみんながそのテーブルに群がりお弁当を奪い合う。

私は何が起こっっているのか戸惑うが、とにかく食事を確保しないといけないのは分かったので、ふらつきながらテーブルに近づく。

けれども、よわよわな今の私は他の生徒を押しのけてお弁当のコンテナに近づくことができない。

ようやくコンテナに辿り着いた時、中には何も残っていなかった。

もう何の感情も湧かずにふらふらと元のテーブルに戻って同じようにぐったりと上半身を突っ伏した。

「なんだよ、おまえ、弁当取れなかったのかよ」

シュウくんがまた話しかけてきた。

「もう来ないで、だれとも話したくない」

ぐぅ～

拒絶したいのにお腹は鳴ってしまった。

そういえば、ここに落とされるデスゲームのときから何も食べていない。

お腹が減って当然だった。

真桑(まくわ)に買ってもらったチョコレートは胸ポケットに入っているが、死んでも食べる気がしない。

「ほら、食べろよ。腹減ってるんだろ」

目の前にコンビニのおにぎりを３個転がされた。

「……いらない。もうだれも信用できない」

こいつも何か目的があって私にこんなことしているのかわからない。
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