デスゲームアイドル　デスゲーム学園からの大脱出
「審判さん、僕が今から自分のキューブの数字のことを有月さんに教えるのはルール違反じゃないよね」

「自分のキューブの数字を覗いたりするのでなければ問題ない」

「わかった。それなら言っちゃうけど、有月さん、僕のキューブの数字は５だろう」

その告白を聞いて、周りの生徒から動揺と疑問の声が上がる。

真桑は衝撃的なことを言ったつもりだろうが、私は特に表情を変えない。

「やっぱり自分の数字が分かってたんだ。でもどうやって」

私は疑問に思っていたゲームを通して真桑はとても慎重な性格なのに２戦目の１５０万の賭けをあっさり受けたことに。

おそらくだけど、何らかの方法で自分の数字が分かっているんじゃないかと感じていた。

「僕の向かいにいる美織にまばたきの回数で教えてもらってたのさ」

「ちょ、ちょっと真桑くん！」

名前を出された美織が声をあげる。

「デスゲームで数字が関係するゲームだった場合、事前にまばたきの数で教えてもらうように打合せしてたのさ」

「なるほど、その裏技が今回たまたまうまくいったわけだ」

単にまばたきするだけでは審判は数字を伝えたとは指摘しづらいだろうし、実際警告はされていない。

しかし、今回美織が文句を言ったようにその方法をばらしてしまっては審判が反則を指摘する可能性もゼロではない。

美織からすれば無駄に危険にさらされたことになると感じたのだろう。
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