デスゲームアイドル デスゲーム学園からの大脱出
「く、くそっ、舐めやがって。おまえの方が圧倒的に不利なのに」

真桑は周りの声を気にしているようにきょろきょろと周りを見回して叫んだ。

「僕は、僕はびびりなんかじゃない。きっちり勝負に勝っておまえを殺すんだよ!」

まったく自分が予想していなかった展開に逆上したのか私の顔をにらみつける。

「受けるよ。500万、残念だったね。さあ、さっさと死ね!」

真桑が勝ち誇った声をあげたとき、私はため息をついてしまった。

「じゃあ、審判さん、オープンしていいですか?」

審判が頷くと私は命がかかった場面でもあるのに特にためらうことなくキューブをオープンした。

「あれだけ降りろって警告したのにね。当然私の数字は6だよ」

「はあ!?」

真桑の笑みは一瞬で凍り付いた。

「あなたの周りの評価なんてデスゲームの勝利には全く関係ないのに。もっと私のことだけを気にするべきだったね」

真桑は私のキューブを覗き見るように勢いよく椅子から立ち上がったが、その数字が確かに6であることを確認すると床の上にひざをついた。

私はすっと倒れた真桑のところに近づくと耳元で一言だけ囁いた。

私の言葉を聞くと真桑は狂ったように暴れ出した。

「おい、あの女はキューブの数字が6だってわかってたじゃないか。いかさまだ。このゲームは反則なんだよ!」

真桑の異議申し立てに審判は首を振る。

「プレイヤー有月に怪しい動きは確認できていない」

審判は私の後ろに控えていた黒服ふたりに頭をひねって合図を送る。
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