デスゲームアイドル デスゲーム学園からの大脱出
「うん、そう言えば、赤音(あかね)ルルリって確か……」

「なに?」

シュウくんが何か言いそうになるけど、その言葉突然ぴたりと止まる。

それはテレビで音楽番組が終わり、次の番組になる間のニュース映像に切り替わったときのことだ。

それは神戸を拠点にした大手レストランチェーンが経営破たんして、その社長が自宅で変死しているのが発見されたというニュースだった。

シュウくんはそのニュースを食い入るように見ている。

「なに、あの亡くなった社長さん、知り合いなの?」

「いや、そんなわけないだろ」

本人は否定するが、それなら何でこのニュースを気にしているのかが全く分からない。

「それより、さっきのデスゲームどうやったんだよ」

ニュースの件に私が納得できないでいると、シュウくんは話題を変えて来た。

「どうやったのって?」

「真桑が最後に指摘してたとおり、お前には伏せてたキューブが6だとわかってたみたいじゃないかよ」

「……秘密」

確かに私はあのクローズしていたキューブが6だとわかっていた。

だからこそ必死に演技をして真桑が500万の勝負を受けるように誘導したのだ。

でも、その仕組みをシュウくんに教えてあげることはない。

だって、また自分が同じようなデスゲームで使うことがあるかもしれないのだから。

「キューブの温度だろ」

「えっ!」

シュウくんが不意に口にした単語に思わず反応してしまう。
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